プロシップが累進配当を導入、投資先としてアリ?

アイキャッチ 銘柄分析

2024年10月14日時点での分析です。
記事閲覧時とは結論が異なる場合があります。

株式会社プロシップが10月7日に累進配当の導入を発表しました。
累進配当は配当金の維持または増額を行う配当方針なので、減配・無配の心配がほとんどありません。

プロシップが高配当株投資の投資先として優良かどうか確認していきます。

10月14日時点では配当利回り3.38%

累進配当の導入を発表したのが10月7日の11時で取引時間中ということもあり、
値上がりして1667円で終わったようですが、その後に下落して10月14日時点では1537円となっています。
結果として配当利回り3.38%で一般的に言われる高配当株に該当しています。

また株主優待も導入しており、100株以上500株未満の保有でクオカード1000円分
500株以上の保有でクオカード2000円分がもらえます。
(3年以上の保有で両方とも+1000円分のクオカードが追加されます。)

累進配当の導入や株主優待の内容を見るに株主への利益還元の意識が高い企業のようです。

業績的にも投資先としてアリ

業績を確認する前に事業内容を確認しておきます。
プロシップのホームページを確認したところ、業務内容は下記のようです。

プロシップの業務内容
・パッケージシステムの開発、販売
・システム受託開発
・システム運用管理

業務用アプリケーションのシステム開発がメインでシステム運用管理も行っているようです。
システムの運用管理はストックビジネスだと思うので、
こちらの割合が増えていくと業績の安定にも繋がりそうです。

売上、ROEともに上昇傾向

過去の業績を確認していきます。
業績確認に使用するサイトはIRBANKです。
※以降の画像はIRBANKのものです。

過去の売り上げ、ROEの表

売り上げは年々増加しており、ROEに関しても2020年以降は改善しています。
その他の項目に関しては営業利益率が2023年から2年連続で減少しているのが気になるくらいです。
2025年は改善される予想がでているので、それほど気にすることはないと思いますが、
実際にどうなるかは注意しておいたほうがいいでしょう。

財務も健全で問題なし

次は財務を確認していきます。

財務に関してはすべての項目が右肩上がりに増えており、
自己資本比率も75%以上を維持とかなりの健全経営を行っているようです。

2023年度に総資産、純資産、株主資本が50億程度減少していますが、
後述する理由から自社株買いを行っており、財務状況は問題なしとしていいと思います。

営業キャッシュフローは毎年黒字を維持、現金等は回復傾向

続いてキャッシュフロー関連を見ていきます。

営業キャッシュフローは毎年黒字を維持しており、本業は順調のようです。
財務キャッシュフローが2023年度に-59.8億、現金等が2023年度前年比-50億となっていますが、
これは53億ほどの自社株買いを行っているためであり、問題はありません。

この自社株買いは他社との業務提携解除によって市場でプロシップの株が売却されたことによる
株式市場への影響を緩和するとともに、経営環境、市場環境の変化に対応するためとなっています。

株価が不必要に下がるのを防ぎたかったと思われるので、
この点からも株主への利益還元を意識しているように見えます。

減配があるように見えるが問題なし、配当性向も50%未満

最後に配当の推移を確認します。

配当は2010年度に初配当を行ってから10年以上安定して配当金を出しています。
また、配当は維持または増配されており、今回導入された累進配当も実績から問題なさそうです。
2021年度、2023年度は減配しているように見えますが、
実際には前年の記念配が落ちているだけで、
通常配当は維持または増配されているので問題ありません。

配当性向は40%を維持すると今回の配当方針の変更のお知らせに記載されており、
近年の配当性向に沿ったものとなっています。
ここ数年の配当性向を見る限り無茶な配当はせず、40~50%くらいを維持していくのではないかと思います。

まとめ:増配も期待できるので投資先としてアリ

配当利回り、業績を確認した結果、高配当株の投資先としてアリだと思いました。
10月14日時点での配当利回りは3.38%となっており、個人的な基準3.8%を満たしていませんが、
業績も安定しており、増配を積極的に行っていることも考えると、
長期で投資しておけば増配による配当利回りの向上も期待できそうです。

また、PER13.5倍、PBR2.74倍と同業他社と比較して割安となっています。
会社ホームページを確認した感じですが、IR情報もきちんとしており、
決算資料なども年度別にわかりやすくまとまっているなど、
かなり株主を意識しているように思いました。

個人的には100株は購入しておく予定です。
100株であれば1000円分のクオカードの株主優待と合わせることで
配当利回りが3.9%になり、個人的な配当利回り基準3.8%を超えるからです。

100株購入して値動きを監視しつつ、配当利回りが高くなった際に追加投資を考えようと思います。

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